今回は裏側矯正で用いるブラケットの製作過程についてご紹介していこうと思います。
※『ブラケット』については前回の投稿記事『裏側矯正』で画像も添付してご紹介しておりますので一緒に拝見して頂けたらと思います🙇♂️
ではお話していきます💡
裏側矯正のブラケットを製作する過程は大きく2パターンに分かれます。
・1つ目は『フルデジタルタイプ』です。
➡これは基本的にお口の中をスキャニングする「口腔内スキャン機器」や上あご・下あごの模型をスキャニングして歯の状態をデジタル上で映し出し、デジタル上でシュミレーションをしてブラケットを製作していきます。
専門的な内容になるのですが、、、
そうすることでデジタル上でブラケットのトルクや傾斜、高さなどのポジションもすべて設定できるのでブラケットの精度としては極めて高いものを作ることが出来ます。
(簡単にかみ砕いて説明しますと、矯正治療に関しては治療過程において必ず反作用がつきものです。それはワイヤー矯正に関してもマウスピース矯正に関しましても。治療のたびにその反作用に対してリカバリーしていくよりは、治療を開始する前に、少しでもリカバリー対策された・反作用に拮抗してくれるものを事前に組み込んだもので開始していけば、治療に関してもスムーズに進めていく事が出来ます。専門用語で「オーバーコレクション」とも言います。)
そしてオーバーコレクションされたブラケットに使用するワイヤーに関しても、専用の機械がありましてデジタル上で適切な曲げが加わったワイヤーを設計し製作してくれるものもあります。
※ただし製作したワイヤーを通しただけではfinishまで持っていく事が厳しい場合も、もちろんあります。
例えば、人それぞれ歯の動き具合は異なりますので、同じワイヤーを通してもシュミレーション上では適正でも動きや反応が鈍い場合に関してはドクター自身が曲げの量を再度自分で調整する必要もあります。。
よって、全ての内容を精度も含めてデジタルで管理することが出来ます。しかしこれに関しては現時点では専用のメーカー様ではないと製作できないです。
・2つ目は『手作業によるもの』です。
➡これに関しましてはブラケットを設置する位置や厚みを基本的に手作業でやるやり方になります。そのため、1つ目の「フルデジタルタイプ」と比べるとどうしても精度自体は若干劣ってしまう部分があります。特に左右の対称性を完全に再現する場合は「フルデジタルタイプ」のものと比べると劣ってしまう部分があります。
しかし、メリットもあります!!!
ドクターが意図したものに対してオーダーメイドに製作者に伝え設計することができます。
そのドクターの癖や、患者様にとっての審美要素に合わせたものを製作することが出来ますので、1つ目の「フルデジタルタイプ」のものですと専用メーカー様に丸投げな部分も場合によってはありますが、2つ目の「手作業」ですとドクターの癖やリクエスト等を製作者と相談しながら作ることが出来るので色々な工夫や事前の設計が出来るのがメリットであり特徴でもあります。
以上よりまとめていきますと、簡単なイメージ的には1つ目の「フルデジタルタイプ」はメーカー様に依頼する完全依頼型、2つ目の「手作業によるもの」はドクターと製作者との連携型になります。
当然ながらどちらが良い・悪いということはないですが裏側矯正のブラケットの製作にはこのような方法があるという事を今回は紹介してみました!(^^)!
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