今回はこのケースについて現在の状況、改善点、今後の予測についてご紹介していこうと思います。
初診時は7歳(7歳5ヶ月)で、主訴が『歯並びデコボコしているので改善したい』との事でした。
この子は兄弟で小児矯正治療中でして、特に歯並び等に関しては遺伝的要素も強くケースパターンとしましては兄弟と同じプランになりました💡
まずは写真から現状を説明していきます。
《正面》
・右上前歯1番目の歯(中切歯)が捻れて生えてきている。
・上前歯左右1番目(中切歯)の間が離れている。隙間が空いている。
➡︎専門用語では『正中離開』と言います。
・上下の正中、真ん中のラインは上下左の1番目(中切歯)に一致しています。
・上左右2番目の歯(側切歯)が『矮小歯』と言いまして、通常サイズの歯より小さく、また左右で形態に差があり非対称です。
・前歯の噛み合わせが若干浅めです。
《上の歯のお写真》
・左右2番目の歯(側切歯)が矮小歯で通常サイズよりも小さい為に、今後生え変わりが進み永久歯が生えてきたとしてもスペース的には顎の大きさに関しては現状問題ないです。
➡︎その為、顎が小さいから早急に拡げないといけないと言う事はありません。
《下の歯のお写真》
・下の前歯4本が永久歯なのですが、その4本の並びに関しては特に段差やデコボコもなくキレイにアーチを描いて並んでる為、上と同様にスペース的には顎の大きさに関しては現状問題ないです。
➡︎下左右3番目、4番目、5番目は乳歯なのですが、その3本の総和のサイズと今後生え変わって変えてくる3本の永久歯の総和はほぼ同じだからです💡
⚠️乳歯は永久歯より全ての歯のサイズが小さいと言うわけではないです☺️
《横から撮影したお写真》
・上顎前突と言いまして、上が下よりも前に出ています。
➡︎上顎前突には大きく2パターンありまして、、
①上の成長が過成長、下の成長が正常
②上の成長は正常、下の成長が劣成長
に、なります。
※因みに今回は①の『上の成長が過成長で、下の成長は正常』になります💡
では、最後に改善ポイント及び今後の治療予測・見通しについてご説明していきます😊
今回のケースで1番のポイントは上の左右前から2番目の側切歯の矮小歯で、左右形態が非対称の部分です！
患者様と治療相談をする上で、この矮小歯に対するアプローチをどうするのか❓
具体的には、そのまま矮小歯に対して何もしないで治療を進めていくのか？
それとも、左右形態が非対称なので将来的にこの左右非対称の形態を揃えていくのか？
揃え方としましては被せ物だったり、ラミネートベニア(Blogの『セラミック矯正』のメニュー欄でもご紹介してますので一度拝読して頂ければ幸いです☺️✨)だったり、保険のプラスチックで詰めて形を整えたりするのか❓
それによって最終的な噛み合わせや、仕上がりに対して差が出てきますので治療前にある程度患者様と仕上がりに関して詰めておく必要があります😌
そしてスペース的には問題ありませんので顎のスペースに関しては焦る必要はなく上を後ろに下げていく治療法でアプローチしていく事になります☺️
このケースであれば順調にいけば小児矯正治療内でⅠ期治療でFinishにもっていけるかと思います💡
⚠️もちろん医療において100%大丈夫と言う事はありませんのでその点はご理解して頂ければと思います🙇♂️
子供の矯正に関して見る👀ポイントは大きく2つです。
①歯並び
②噛み合わせ
それを大前提に現状問題点をピックアップして、それに対するアプローチも考え今後の動向を見据えた治療が必要になりますので、
・もう少し生え変わりが進むまで待つなど
どんどん成長期の時期が限られてきたりしてしまいますと小児矯正で治る可能性が下がり、成人矯正マストになりますので見極めが大事になってきます🙇♂️
今回のように治療ケースを紹介していき、もしお子様の歯並びと似てるななどありましたら参考にして頂き、少しでも疑問や不安解決の一助になればと思っております☺️
⚠️矯正医の見解はそれぞれ異なります。
治療に用いる装置や道具、見解や見極めも異なりますのであくまでも僕の見解になりますのでご理解して頂ければと思います。
小児矯正について何かわからない事、聞いてみたい事などありましたら、
Instagram『@dr.takahisa_official』
のDMよりご連絡頂ければと思います☺️