今回は抜歯矯正の手順についてご説明していこうと思います☺️
一般的に抜歯矯正に関しては、
①上下抜歯(小臼歯を上下2本づつの計4本)
②上のみ抜歯(上の左右小臼歯1本づつの計2本)
③下の前歯1本のみ抜歯(専門用語では3insisorとも言います)
が、あります！
但し矯正治療はパターンだったりマニュアル治療ではないと僕は思っていますので、大臼歯(奥歯)が根の治療をしていて状況が悪かったり残すのが厳しそうな場合で、親知らず(前から8番目の歯である人と無い人がいます💦)が大臼歯の代わりに使えそうなら大臼歯を抜歯したり、上下前歯を抜歯(一般的には先天的に欠損していて帳尻を合わせるため)したり、右or左のみ抜歯する偏側抜歯で治療を進める方法もあります😓
では、一般的な小臼歯抜歯のケースの手順についてご説明していきます☺️
①レベリング
→これは簡単に言うとデコボコしてる部分をほぐしてあげる、解放してあげる作業です！
デコボコ具合にもよりますが、一番最初はワイヤーの力が弱い素材(一般的には形状記憶素材のニッケルチタンワイヤー)のワイヤーで始めていき徐々に強度のあるステンレスのワイヤーに変えていきながらデコボコしてる歯並びをほぐし、解いて行きます😌
患者様サイドとしてこの時は矯正治療をスタートしたばかりなので特にお痛みを感じやすかったり、装置に粘膜が触れて口内炎になりやすかったりします😓
②犬歯の移動
→ある程度デコボコがとれましたら次に前から3番目の歯(八重歯:犬歯)を後ろに引っ張ってくる作業をします。
この時は主にパワーチェーンと言う透明の輪ゴムを使って後ろに引っ張ってきます。。
ただ、この作業には輪ゴムの引っ張る力が強すぎるとその反作用で歯の表面についてるワイヤーが変形してしまったり、歯が傾いた状態で移動してしまったり、咬合平面が狂ってしまったりするので歯科医師サイドとしては慎重に、無理せずに取り組む必要性があります💦
患者様サイドとしては、使用する透明の輪ゴム(パワーチェーン)が大変変色しやすいので、カレーや、ワイン、コーヒーなど着色があるものについては色が移ってしまうのでお食事の注意が必要デス😓
あとは、歯ブラシをする際に輪ゴムが歯ブラシに引っかかってしまい外れてしまう事もあるので注意して丁寧に歯磨きする必要があります。。
また、治療自体が順調に進んでいれば頻繁にワイヤー交換せず輪ゴムだけの交換で終わったり、沢山イジってる感が無いかと思うので
『もうこれで終わり⁉️』って思う日もあるかと思います🙇♂️
③前歯4本を後ろに引っ込めます！
→犬歯を後ろに引っ張る作業が完了しましたら今度は前歯4本を後ろに引っ込める作業をします。。
ドクターサイドとしては、2番と3番間にVループ(2番のブラケットのすぐ近く)を組み、上顎ならリトラクション時に垂れやすいので2〜2はラビアルトルクを加えて、5番と6番間、6番と7番間にリンガルトルク(リトラクション時に臼歯部はラビアルにフレアー傾向があるので)を、下顎なら2〜2まではノントルクで、3〜7番はリンガルトルクを加えます☺️
特に咬合平面に関してはspeeが付かないように注意が必要です💦
患者様サイドとしては、この作業は特にお痛みを感じやすい患者様が多いです(T . T)
またワイヤー上に大きめの輪っか(ループ)みたいなものが付帯するのですが、それが粘膜に引っかかりやすくて口内炎になりやすい時期でもあります😓
ただ、スペースが封鎖していく作業なので患者様自身も歯の移動が起こっていると視覚的にも分かりやすいかと思います😌
④仕上げ(ディテイリング)
→前歯の引っ込める作業が終わったら最後仕上げをしていきます！
硬めのワイヤーを使ってワイヤーの所々に曲げをいれたりして歯並びを整えていきます☺️
流れとしては簡単に①〜④となります！
もちろんイレギュラーな事も起こりますのでその都度臨機応変に対応していかないといけませんが😓
そして抜歯矯正はすぐには終わらないです💦
年数単位の治療になってきます。。
患者様にとっては治療期間が長くなってくる
と、
『あとどの位で終わるのか⁉️』
『順調に進んでいるのか⁉️』
など、不安に思われる方もいるかと思います🙇♂️
今回は、特に抜歯矯正治療に絞って大まかな治療の流れをご説明し、ご自身の治療過程が現在どの段階なのか少しでも御理解に繋げて頂き安心して頂ければと思い、
『抜歯矯正の手順』と言うテーマで今回ご紹介させて頂きました😌
※もちろん治療法は十人十色ですし、先生方によっても治療は異なってきますのであくまでも参考程度にして頂ければ幸いです😓
何かわからない事、聞いてみたい事などありましたら、
Instagram『@dr.takahisa_official』
のDMよりご連絡頂ければと思います☺️